多数企業が「在宅勤務継続」の動き 不動産税収の減少を懸念する声も

 ニューヨーク市の外出制限の下、在宅勤務が強いられている多くの企業は、新型コロナウイルスのパンデミックが収束した後も、在宅勤務を継続することを検討している。ニューヨークタイムズが12日、報じた。
 金融大手のバークレイズやJPモーガン・チェイス、モーガン・スタンレーではこれまで、数万人の従業員がオフィスで働いていたが、市内の外出制限が解かれた後も、従業員を以前のように出勤させず、在宅勤務に切り替える方針を考えているという。バークレイズのCEO、ジェス・ステイリーさんは「何千人もが会社へ毎日出勤するのは、もう昔のの話かもしれない」と話している。
 また、フェイスブックやグーグルなどの米主要企業も、在宅勤務を今年末まで続ける予定。来年以降も、一部の従業員は永続的に在宅勤務にする予定だという。
 さらにツイッターは12日、「永久」に在宅勤務を希望する従業員に向け、それを許可する方針を伝えたと発表した。
 その他、ニューヨーク市内の多くの企業は、賃貸料や経費の削減のため、基本的な業務を自宅から行い、週1〜2回行われる会議や必要な場合のみ出社する意向を示しているという。
 しかし、在宅勤務の流れが広まると、通勤客が利用していた地下鉄やバスなどの公共交通機関の他、飲食店や小売店などの需要が減少し「市の経済に多大な影響を及ぼす可能性がある」との声も上がっている。ニューヨーク州の税収のうち、不動産税は全体の3分の1を占めている。オフィススペースの需要が減少することで、莫大な税収減が懸念されているという。

写真はイメージ(Photo / 本紙)

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