ニューヨーク市議会では13日、新型コロナウイルスの影響下、ビジネスを存続するために苦境に立たされている中小企業を救済することを目的とした、一連の条例案を可決した。ゴッサミストが同日、報じた。
このほど可決された条例案は、①飲食店に代わって料理の配達を行うグラブハブやウーバーイーツなどの食品配達アプリが、飲食店に課す手数料の上限を、注文額の20%までと定める。同条例は直ぐに施行され、飲食店が通常営業を開始してから3カ月間、適用される。
また、配達アプリ企業に所属する配達人と、顧客の通話料金について、食品の注文と関係のないものについては、飲食店が通話料を負担することを禁止する。違反した場合は配達アプリ企業に、最高1000ドル(約11万円)の罰金が課される。
②同ウイルスの影響で、商用賃貸契約違反が発生した場合、事業主の個人資産を、9月30日までは差し押さえから保護すること。
③飲食店が歩道や公共の場にテーブルを置いて営業するための、市に支払う手数料、サイドウォークカフェ料金を、2021年2月28日まで免除すること。
④物件所有者に対して、同ウイルスの影響を受け家賃を滞納している商業テナントへのいやがらせを禁じる。違反した場合には、1〜5万ドルの罰金が課される。
これらの条例案は先月、市議会に提出された、企業に対してエッセンシャルワーカーの危険手当の支給や有給の病欠を認めるよう命じる「必要不可欠な労働者の権利章典」に含まれる一括条例案の1つとして検討されていた。市議会のコーリー・ジョンソン議長は「パンデミック中も、ニューヨーク市にとって非常に大事な中小企業や飲食店を、守らなければならない」と話している。