外出制限が長引き、首や腰の痛みを訴える人が増えている。ウォール・ストリート・ジャーナルが13日、報じた。
米カイロプラクティック協会(ACA)が医師を対象に行った調査では、回答した医師のうち90%が、在宅勤務が始まって以来、患者から「痛み」に関する問い合わせが増加したと答えている。ニューヨーク市のカイロプラクターのカレン・エリックソンさんは「『首を動かせない』と電話で悲鳴を上げる患者がいた」と明かす。また、痛みを訴える患者は、コーヒーテーブルをデスク代わりにしたり、ソファーを椅子として使用している人が多いと判明。背中に固い支えのないソファーやベッドでパソコンを長時間使うと、首や腰に負担がかかるため、テレワークには禁物だという。
ウィスコンシン州のカイロプラクター、スコット・バーチさんによると、携帯電話の使用にも注意が必要。人間の頭の重さは通常12ポンド(約5.44キログラム)。しかし、携帯電話を見る体勢は、その数倍の60ポンド(約27キログラム)の負担が首にかかっていると指摘している。
学校に通っていた子どもたちの間にも問題が起きている。サウスダコタ州の高校4年生、マカイラ・ネルソンさんは「教室ではいつも黒板を見上げていたが、遠隔学習ではタブレットを手に持ちうつむいている」と話す。ネルソンさんは、学校が休校になったことにより、通学をしないため「筋肉も衰え、頭痛がして首も痛い」と体の不調を訴えている。