マンハッタン区アッパーウエストサイドやウエストビレッジに店舗を構えるデザート専門店、マグノリアベーカリーは、コロナ収束後の店舗営業再開に向け、最新鋭の殺菌灯を導入する。ニューヨークポストが18日、報じた。
「今のままでは、どのような人が来店し、どこから感染するのかわからない。従業員も客も不安だ」と話すのは、マグノリアベーカリーの代表、ボビー・ロイドさん。店舗の入り口に回転式の殺菌灯を設置し、来客には紫外線を20秒程度浴びてもらうことにした。「客も従業員にも安心してもらいたい。そのために、実験的に導入する」。ハーレムにある製造拠点にも殺菌灯を導入して、感染を防ぐ予定だという。
紫外線は細菌やウイルスを死滅させる作用があることが知られている反面、人体に有害だという懸念がある。ただ今回、同店が導入する殺菌灯は、波長が220ナノメートル程度の遠紫外線C波(UV−C)を照射。製造元「Healthe」の代表、フレッド・マキシックさんは「このランプは、皮膚にも、目にも、人体にも安全だ」と説明している。コロンビア大学放射線研究センターのデイビッド・ブレナー所長は「ウイルスは99.9%死滅する」と肯定しながらも「まず、手洗いや社会的距離などの予防策をするのが前提。その上で効果がある可能性がある」と指摘している。