遠隔でも、いつもと変わらぬ教育環境を NYの私立伝統校が取り組む学習方針

 マンハッタン区イーストビレッジにある、1948年創立の私立男子高校、ラサールアカデミーでは、リモートテクノロジーを用いて、通常の学校生活に近い環境を提供するよう取り組んでいる。amニューヨークが20日、報じた。
 3月、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、ニューヨーク市周辺の学校が閉鎖となる中、進学校である同校でも3月12日朝の全校集会で、学校を閉鎖してリモート授業に切り替えることが生徒に伝えられた。
 タブレットを使った遠隔授業のスケジュールは、通常の授業とほぼ同じように作成されたが、授業が行われるのは月、火、木、金曜日のみ。水曜日の授業時間は「ウェルネス・ウェンズデー」と称され、指導担当者が生徒と個人的に連絡を取って、生徒1人1人に合わせた学習を行っている。その週の授業の遅れを取り戻す補習授業を行ったり、自習時間になることもあるという。
 同校では、スポーツを含む、生徒の成績を遠隔で表彰するセレモニーも開催している。また生徒が、熱心に授業に取り組む教師にビデオ通話で感謝を伝えるプログラムも開始したという。
 さらに同校の職員は、コロナ禍の影響による生徒のメンタルヘルスや環境の変化をサポートするため、カウンセリングを強化。経済的打撃を受け授業料を支払うことが困難となった生徒のため、オンラインでの募金を募る活動も行っている。
 同校のラサール・トーマス・ケーシー会長は、「このパンデミックは、伝統的だった私たちの学校の教育を、どのように改新するか考える、良い機会だ」と話している。

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