米国では、外出制限が解除された後も、在宅勤務の継続を希望する人が増え、これに対応する企業も出てきている。ウォール・ストリート・ジャーナルが27日、報じた。
「通勤のストレスもなく、メンタルに良い。以前より出費も減った」と語るのは、ニューヨーク市内にあるオークションハウスのマネージャー、アマンダ・バーゴーンさん(31)。コロナ収束後もニュージャージー州ユニオンシティーでの在宅勤務を希望する。IBMのビジネス研究所「IBMインスティテュート・フォー・ビジネス・バリュー(IBV)」の調査では、回答者の約半数が、経済が再開しても在宅勤務を基本としたい考えだった。
企業も対応を始めた。ツイッターは3月中旬、ほとんどの従業員に、コロナ収束後も在宅勤務を認めると発表。フェイスブックも10年以内に従業員の半数を在宅勤務にする計画だ。フリーランスの仕事を紹介するサイト、アップウォークによると、人事担当者の61.9%が、これから新規採用する人の多くは遠隔で働くことになると予想。米国でも「働き方改革」は始まっている。
ただ、全ての労働者が在宅勤務をできるわけではない。シカゴ大学の研究では、在宅勤務が可能なのは全職業の37%に過ぎない。「人と接するのが好き。在宅勤務は、私には到底無理」というニューヨーク市内のバス運転手、ミア・ハウスさん(44)もいる。