コロナ禍の影響により、持ち帰り営業の需要が高まっている。レストラン業界では5月、テイクアウトが総売上高の42%で宅配は13%だったと市場調査会社、NYPグループが発表。ニールセンの集計によると、スーパーマーケットでは、店頭受取りが6月13日の週に、年初比81%の増加。宅配は、同33%増に過ぎなかった。ウォール・ストリート・ジャーナルが25日、報じた。
パンデミックが始まってからこれまで、宅配サービスの利用者が急増していたが、経済が再開すると外出してテイクアウトを利用する人が増えたと考えられる。インスタカート、グラブハブといった宅配業者による手数料も足かせとなった。クローガーやアルバートソンなどのスーパーは、店頭受取りの手数料を廃止し、受取り場所を拡充するなど便宜を図る。最近、店頭受取りを利用し始めたペンシルバニア州リンカーン・ユニバーシティ在住のメアリー・アルフトさん(64)は「今まで、利用しなかったのが不思議なくらい」と話す。
チリーズの親会社、ブリンカー・インターナショナルのCEO、ウェイマン・ロバーツさんは、「宅配の需要が高かったが、テイクアウトは最近、その上をいく」とコメント。オリーブガーデンの親会社、ダーデン・レストランズも同日、自社による宅配需要が少なくなり非効率だとして、店頭受取りに注力すると発表した。スターバックスはテイクアウト専用店舗を郊外に増設。ピザハットもコンタクトレスの店頭受取りサービスを開始した。