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ニューヨーク市内でこのところ、銃撃事件が急増している。市警察(NYPD)の集計によると、6月には昨年同月比130%の増加。独立記念日の週末は44件で、63人の犠牲者がでた。昨年同時期は16件、21人だった。ゴッサミストが6日、報じた。
「学校の閉鎖や失業率が増加したことを含め、コロナ禍で日常生活が混乱していることが原因。特に司法制度は機能していない。私たちは犯罪防止のために戦い続ける」とデブラシオ市長は6日、記者会見で発言。「特に、ハーレムなどマンハッタン北部で銃撃事件が多発している。地域別に取り締まりを強化する」と約束した。
同席したテレンス・モナハン警察長は、銃撃事件が多発した原因として「保釈制度改革、刑務所がコロナ感染拡大予防のために受刑者を早期釈放したこと、司法機能の不全」を挙げ、「警察に対する敵意が市内でも高まっており、警察官の士気は低下している」と話した。
NYPDは今後、聖職者やコミュニティー団体などと協力する他、連邦地区検事局や州最高裁判官とも話し合いを行う。ただ、州裁判所事務局(OCA)の報道官は「司法制度はコロナ禍でも機能していた。犯罪急増とは無関係だ」と反発。
一方、クイーンズ区を拠点に暴力防止活動を行う団体「ライフ・キャンプ」の代表、エリカ・フォードさんはNYPDが計画している政策について「解決に向けた具体的なものではない」と批判。「トラウマや紛争など、犯罪者が銃を持つ原因を、根本的に解決することが犯罪減少につながるだろう」とフォードさんは指摘している。

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