ニューヨーク大司教区は9日、教区内のカトリック系学校20校を廃校にすると発表した。この中にはマンハッタン区のコーパスクリスティー学校など市内の17校が含まれる。amニューヨークが同日、報じた。
学生数が年々減少していたところに新型コロナウイルスの蔓延が追い打ちをかけた。失業などで授業料が払えなくなった家庭が多く、学生数がさらに減少。ミサや募金活動も中止となって財政的に成り立たなくなった。こうした閉校で2500人の生徒と350人の教職員が影響を受ける。ティモシー・ドーラン大司教は「生徒は別のカトリック系学校が受け入れるようにする」と説明している。同教区のマイケル・ディーガン教育長は「連邦議会が審議中の支援策が成立しなければ、追加の廃校もありうる」と警告している。
ブルックリン区およびクイーンズ区大司教区も同様に6校を廃校にすることが9日に発表された。ブルックリン区のクイーン・オブ・ロザリオ学校、クイーンズ区のセント・メルズ・カソリック・アカデミーが含まれる。生徒には一時的な奨学金を支給して、別のカトリック系学校に転校できるように計らう。同教区のトーマス・チャズコ教育長は「遠隔授業を速やかに導入するなど、コロナ禍をはじめ、いかなる困難にも対応できるようにして、カトリック教育を続けていきたい」と語っている。