連邦下院議員選の民主党予備選で、ニューヨーク州第17下院選挙区から出馬していた、同性愛者であることを公言している黒人候補者、モンデア・ジョーンズ氏(33)の勝利が確定した。ニューヨークタイムズが14日、報じた。
機械の集計で、同氏は圧倒的なリードを見せていた。そしてAP通信が14日、ジョーンズ氏が、2位のアダム・シュライファ—氏の2倍の票を獲得し、圧勝したことを発表した。
ジョーンズ氏は声明で「6月23日、民主党は、労働者の味方を指名した」、「気候変動、人種的不平等との戦い、医療と質の高い教育を平等に受けることこそが、有権者の最大に望みであることが、今回の勝利により明らかになった」と述べた。
かつてジム・クロウ法下で人種差別の激しかった南部から移住してきた祖父母を持つ同氏はニューヨーク市郊外のロックランド郡にある低所得者向け住宅でフードスタンプを受けて暮らす貧しい家庭で育った。スタンフォード大学とハーバード大学法科大学院を卒業した後、ウエストチェスター郡法務部および民間の法律事務所で弁護士として勤務。米司法省では、研究員として1年間務めた。
同声明でジョーンズ氏は「米国の244年間の歴史で、同性愛者であることを公表する議員はかつて存在していなかったが、今年は違う」と話している。
また、ブロンクス区でも、同性愛者でラテン系黒人のリッチ・トーレス氏が、連邦下院議員選の民主党予備選でリードしている。