ホテル139軒がホームレスシェルターに 近隣住民「知らされていなかった」と懸念

nynews200817 ニューヨーク市ホームレスサービス局はこのところ、市内のホテル139軒をホームレスシェルターとして使っている。しかし地域住民からは「知らされていない」と治安などを懸念する声が上がっている。ABCニューヨークが13日、報じた。
 マンハッタン区ヘルズキッチンのアパートビルに住むクリスタル・バードさんはこのところ、近所の安全性を懸念して外出に催涙スプレーが欠かせない。同ビル内のワシントン・ジェファーソン・ホテルが突然、独身男性のホームレスシェルターに変わったからだ。「ある日、服を入れた袋を抱えて大勢の男性が入ってきた」と話している。
 他にも、同区10番街のスカイライン・ホテルや西48丁目のホリデー・イン・エクスプレスもホームレスシェルターに。新型コロナウイルス蔓延で客足の途絶えたニューヨーク市内のホテルを利用してホームレスを支援することや、社会的距離を維持して安全性を促進することがホームレスサービス局の狙いだ。現在、139軒のホテルを使っているという。ただし、詳細は「ホームレスの個人情報の保護」として明かされていない。
 これに対し、ヘルズキッチン地区協会のスコット・ソボル共同会長は「住民には予め知らさせておくべきだった」と批判。また、コーリー・ジョンソン市議会議長もこの問題について「ホームレス問題を解決しようとして、市は新たな問題を作った。この問題解決のため、住民を含めて協力し努力を続けていく」と表明している。

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