新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、ニューヨーク市でレンタカーの価格が高騰している。ニューヨークタイムズが17日、報じた。
ウイルスへの感染が懸念されることから、不特定多数が利用する飛行機や電車の利用を避け、レンタカーを利用する人が増えている。全世帯の54%が自家用車を持たないニューヨーク市では、全米の中でも特にレンタカー利用の増加が顕著。ホテル・レンタカー予約サイトのプライスラインによると6月、空港以外での市のレンタカー利用件数が、前年同時期比73%増加していた。また、旅行サイトのカヤックでは5月、検索数が56%増加し、6月には98%増加。さらに、カーシェアリングのジップカーは、5月末から週末の予約はほとんど不可能な状態。需要の急増により、レンタカーの価格も高騰し、調査会社シンクナム・オルティネイティブ・データによると、市では6月、1日の平均価格が約279ドル(約3万円)に達していた。これは、前年同時期比12%増で、パンデミックが起きる前の2月の平均価格と比較すると25%の上昇だった。また、マサチューセッツ州ボストン市の6月のレンタカーの1日の平均価格は210ドル(約2万2500円)で、イリノイ州シカゴ市は185ドル(約2万円)、ワシントンD.C.では160ドル(約1万7000円)だった。
レンタカー業界の専門家は、レンタカーの需要が高まっていることを受け、利用者には早い時期から余裕を持って予約することとや、利用客が減少している空港やコネチカット、ニュージャージー州など、ニューヨーク市外でレンタルすることを推奨している。