自宅からのビデオ会議やSNSの投稿で、知らない間に個人情報が露呈している可能性があると専門家が注意喚起している。ウォール・ストリート・ジャーナルが6月21日、報じた。
オックスフォード大学コンピューターサイエンス学科のジェイソン・ナース教授の調査によると、例えば、自宅からオンライン会議に参加する場合、趣味、お気に入りのスポーツチーム、ペットや家族の名前など、背景の置物が、ハッカーにとってパスワードやユーザーネームを推測する手掛かりとなる。届いた荷物が置いてあれば、住所や氏名が丸見え。誕生日パーティーの模様をSNSに投稿する場合、ケーキにのせたロウソクに年齢が書いてあれば、生年月日が推定できる。ハッカーはこうした個人情報を参考に、闇市場に流失した内容を分析して、銀行口座の暗証番号を割り出すという。そうでなくても、自宅のどこに高価な物ががあるか、家の構造はどうなっているか、侵入が可能な窓やドアの配置はあるかなど、泥棒にとって窃盗をするために必要な情報が、映像から一目瞭然になる場合もある。
企業秘密が漏れる恐れもある。社外秘の情報を画面に映し出したり、パソコンの製造番号、ソフトウェアのプラットフォームなどを議題として話し合ったりしたことはないだろうか。ハッカーや競争相手には垂涎の情報だ。
ビデオ会議に参加する前に、SNSに投稿する前に、個人情報や機密事項が露呈していないか、注意を払う必要がある。