ニューヨーク市が18日に発表したデータによると、新型コロナウイルスの抗体検査陽性率が市でもっとも高いのは、ブロンクス区だった。ウォール・ストリート・ジャーナルが同日、報じた。
同区では、抗体検査を受けた者の3分の1が陽性反応を示していた。これに次ぐクイーンズ区では28.2%、ブルックリン区は27.9%、スタテン島は20.1%、マンハッタン区は19%が陽性だった。市内最多の感染者を出し446人が死亡したクイーンズ区コロナ地区での抗体陽性率は51.6%ともっとも高く、感染者が多かったブルックリン区のボローパーク地区では46.8%と、感染者数と抗体陽性率には相関関係がみられた。
年齢別では、検査数が最少の17歳以下の感染率が約33%ともっとも高く、18〜44歳で検査を受けた73万8000人のうち、25.1%が陽性だった。市保健精神衛生局は、市の感染ピーク直後の4月11日以来、毎週、抗体データの集計を行っているが、第1週目に検査を受けた1130人の61.2%にあたる692人が陽性だった。最新のデータとなる8月8日の週では、8万2964人の20.7%が陽性反応を示していた。市では4月以来、184万3146人が抗体検査を受けたが、症状を示す人や、接客業などウイルスに晒される危険性の高い職に就く人ほど、抗体検査を受ける傾向にあるという。抗体の有効性や持続期間は、まだわかっていない。かつて震源地と呼ばれた市での新たな感染率は現在、約1.56%と低いことが判明した。