大統領が抗議運動の弾圧強要 連邦検事局による介入、起訴

 米連邦検事局は9日、ニューヨーク州ローチェスターで先週末行われた人種差別に対する抗議運動での警官への暴行で逮捕された2人の男を起訴した。ニューヨークタイムズが同日、報じた。
 ローチェスターで5日、今年3月に警官により地面に押さえつけられ窒息死させられた黒人男性、ダニエル・プルードさんが死亡した際の状況が公開された後、約1500人による抗議運動が起きた。警官に向け石や瓶、火のついた花火などを投げつけたり、警官の目にレーザーを当てるなど、抗議の一部は暴動化。同局は9日、警官に木製の盾を振り回し、逮捕に抵抗したアダム・グリーン被告(20)と警官の列に向かって花火を投げ逃げたダラス・ウイリアムス=スマザーズ被告(20)を起訴した。警察による暴力行為と組織的な人種差別に対する抗議運動の最中に起きた、警官に対する暴行事件に連邦検事局が介入するのは、今週で少なくとも3回目となる。通常、このような事件は州検事局が取り扱う。しかしこのところ、抗議運動に関する逮捕者が、連邦検事局により起訴される事案は、ミネアポリスで起きたジョージ・フロイドさん殺害事件以来、増えているという。トランプ大統領は、抗議運動の暴動化につきアンティファを非難。さらに同政権は、民事無秩序法を用いて参加者を起訴することで、抗議運動を強く弾圧するよう連邦検事局に強要していた。

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