新学年度に向けたオリエンテーション 技術的不具合や突然の方針変更

 デブラシオ市長は17日、21日に予定していたニューヨーク市内の公立学校の対面授業の再開を教員不足や感染対策の準備が充分でないとして延期すると発表した。オンライン授業は予定通り21日に開始するが、市内で新学年度に向けたオンラインによるオリエンテーションが行われた初日、技術的な不具合や土壇場での方針の変更が起き、多くの生徒や保護者に混乱を招いた。ウォール・ストリート・ジャーナルが16日、報じた。

 新学期の開始を21日に控え、学校関係者は、開校の準備が整っていないことや職員不足などの懸念を抱えたままオリエンテーションの日を迎えた。ブルックリン区の学校では、6年生のオリエンテーション中に、突如ヌード画像が流れ、一時中断する事態が発生した。

 さらに市教育局(DOE)当局者は15日深夜、週に数回登校し、対面式授業を受けることを選択した生徒が自宅で学習する際、オンラインでリアルタイムの指導を受けることができるとしていた約束を、土壇場で取り下げていたという。

 教員不足に対応するためDOEは、臨時教師を配備し、教員資格を所持する同局職員を各学校に派遣している。市の計画では、約100万人いる市の生徒のほとんどが、週に1〜3回登校して対面式の授業を受け、残りは自宅で遠隔授業を受ける予定となっていた。また市のデータによると、対面式の授業を選ぶ生徒の割合は、8月中旬の約70%から、11日は58%に減少していたという。

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