住民が勝手に造ったコミュニティーガーデン クイーンズ区、コロナ禍でも住民に癒しを 


 ニューヨーク市住宅局(NYCHA)が管理するクイーンズボロ橋と同サウスハウスの間に、住民が勝手に造ったコミュニティーガーデンがある。ゴッサミストが7日、報じた。
 このガーデンの名前は「クイーンズボロ橋・ブリッジ・セイクレッド・ガーデン」。同地域で育ったシュガーレイ・マートソンさん(36)の発案だ。NYCHAに許可を申請したのが7年前。音沙汰がないのに業を煮やし、「ゲリラ作戦を取ることにした」。同地区から連邦下院議員に出馬中のローレン・アッシュクラフトさんの協力を得て、クラウド・ファンディング・サイト「ゴー・ファンド・ミ―」で資材購入資金を募集。勝手に、枯れ草やゴミを取り除いて花を植え始めた。その夜の間に盗まれたこともあるが、今では、色とりどりの花が植えられた花壇が並ぶ。パンデミックの中でも、コミュニティに癒しを与えることを目的としている。
 通りがかった女性が「自分の好きな花を植えてもいいのかしら」と遠慮がちに尋ねる。マートソンさんが花壇の1つを指差すと、「主人を呼んで来るわ」と女性は嬉しそうに駆けて行った。「これこそ、私の願っていたこと」と、マートソンさんは顔をほころばせる。
 NYCHAは、マートソンさんの申請に関し「適切な場所を選定中」という。マーツトンさんはこの場所を死守したい考えだ。