売れ残った食品を安価で購入することができるアプリ「Too Good To Go」がニューヨーク市内でリリースされた。食品ロス削減にも役立つと注目を集めている。ウォール・ストリート・ジャーナルが14日、報じた。
このアプリは、スーパーやレストランの売れ残りを場所や種類、購入時間別に紹介。利用者は予約を行い、事前に支払いを済ませて、後は持ち帰るだけという仕組みだ。現在市内の約200店舗と提携。その半分はベーカリーだ。値段は、ほとんどが3ドル99セントか4ドル99セントと、正価の3分の1。「持ち帰るまで何か分からない」というお楽しみ購入方法もできる。
デンマークで始まったこのアプリ。欧州14カ国に広がり、毎日10万食を販売している。ニューヨーカーは毎日130万トンの食品ロスを出しており、「機は熟した」と同アプリの東海岸地域を担当するガーレーン・クインさん。全米に先駆け、9月24日、市内でリリースした。
マンハッタン区チェルシーのピザ店、ハイライン・ピゼリアのオーナー、スコット・ウォルカーさんは毎晩、数枚のピザを廃棄しており「心が痛んだ」。今では、このアプリを通し、スライス3枚を4ドル99セントで提供する。「心を込めて作ったものを捨てずにすむ。しかも売り上げの足しになる」と顔をほころばせる。