ニューヨーク州のクオモ知事は20日、ニュージャージー、コネティカットおよびペンシルバニアの3州からの来訪者を自主隔離要請の対象に加えないと表明した。実効の上がる規制方法がないというのがその理由だ。ニューヨークタイムズが20日、報じた。
ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカットの3州は今年6月、共同で自主隔離要請の基準を発表した。10%の陽性率または10万人に10件の新規感染が7日間連続した場合というのがその基準だ。クオモ氏は「20日の時点で40州がこの基準にひっかかる。嘆かわしい」と発言した。ニュージャージー州およびコネチカット州も基準値を超えている。人口888万人のニュージャージー州では過去7日間で、 平均1016件の新規感染が発生。人口356万人のコネチカット州も平均378件だ。ニューヨーク州内でも10月、感染による入院者数が常時900人を上回り、陽性率も1%を超える地域が増えてきている。
20日も当初、クオモ知事の上級顧問がペンシルベニア州を対象リストに加えると発言。物議を醸していた。しかしクオモ知事は「同州間の移動は頻繁。規制すれば経済的打撃が大きい」として隣接する3州を対象外にすると明言した。ただし「不必要な訪問は控えて」と呼びかけ、水際対策にも言及を忘れなかった。