ニューヨーク市警察(NYPD)は、大統領選挙が行われる 11月3日、大規模なデモなどが行われる可能性があるとして、ミッドタウンの商業施設に警戒を呼びかけている。ウォール・ストリート・ジャーナルが24日、報じた。
NYPDは22日、ビジネス関係者に送った書簡の中で、「大統領選は熾烈。デモや支援者集会、抗議集会が起こることが予想される」と指摘。特に、投票場所となっている34丁目のマジソンスクエアガーデン周辺での警戒が必要だとしている。そして、投票日前に、歩道上の椅子やテーブル、ゴミ箱などを撤去するよう商店やレストランに要請している。
市内ではこの夏、人種差別反対を訴える抗議行動が多発。タイムズスクエアなどで多数の商業施設が破壊や略奪の被害を受けている。NYPDは7月、デモ行進などに備えて3万5000人の制服警察官に訓練を実施。投票日には「ニューイヤーズ・イブや感謝祭パレードに匹敵する規模の準備」を行うと説明した。
34丁目付近の事業者で構成する「34丁目パートナーシップ」のケビン・ワード副会長は「破壊行為は想定されるが、略奪まではないのでは」としている。それでも、ショーウインドーにベニヤ板を貼ったり、警備員を増やしたり、早めに閉店したりすること計画している商店やレストランは少なくないという。