ニューヨーク市都市計画局(DCP)はこのほど、市の沿岸地域での、気候変動への備えと弾力性向上を目指した、建築規制案「ゾーニング・フォー・コースタル・フラッド・レジリエンシー(ZCFR)」を提案した。amニューヨークが30日、報じた。
2012年に東海岸を襲ったハリケーンサンディを教訓とするZCFRは、洪水の高さを超えるための建物の高さの基準を引き上げることはしないが、以前より高い建物の新設、または増設を妨げている制限を取り払う。また、電気部品やその他のコンポーネントを1階や地下室ではなく、洪水の高さより高い場所に配置することができるようにする。
市の一部の地域のゾーニング規制の多くは、アクセスの確保のためにウォーターフロントの地面の高さが定められており、海面上昇に備えて沿岸地域の土地の標高を上げることができなくなっていた。しかしサンディの後、これが許可されたため、ZCFRでは、許可を永続的なものとする。市の520マイル(約837キロ)にわたる沿岸地域には、約40万人が暮らし、8万の建造物が建ち並ぶ。
DCPのマイケル・マレラ氏は、「ZCFRは、特に、ジャマイカ・ベイ地域に住む人々の住宅を、次世代の気候変動から保護するのに役立つだろう」と述べた。ZCFRは、今後数カ月間、パブリックコメントなどの手続きを経た後、市議会に付され、デブラシオ市長の承認を受ける。