コロナ感染者増加、マスク不着用も  MTA職員の間で懸念深まる

 ニューヨーク州都市交通局(MTA)の職員の間で、新型コロナウイルス感染者の増加や規則に反したマスク不着用に対する懸念が深まっている。ゴッサミストが16日、報じた。

 MTA職員の感染者は10月末に、1日平均4.5人。これが現在6.5人となり、陽性反応率も0.19%だ。「市全体の陽性反応率、2.8%と比べれば、低いことは確か」と指摘するのはMTAの最高執行責任者、パトリック・ウォーレン氏。「ホリデーシーズンを迎え、寒くなってくることを考えると、油断はできない」と不安を隠せない。MTAは数ケ所に検査所を設け、週に職員2000人を検査することを目指している。

 MTAは、乗客や職員にマスク着用を義務付けている。また、着用を拒否した場合、50ドル(約5200円)の罰金が課せられることもあり、乗客の90%がマスクを着用。ただ、職員については現場の管理職に責任が委ねられており、着用が徹底していないようだ。運転士のラチェリル・ケナー=エドワーズさん(60)は、マスク未着用のスーパーバイザーに注意を促したところ、「『無駄口が多い』と追い返された」と肩を落とす。整備施設のスーパーバイザー、デイビッド・ノーベンさん(52)は「多くの職員が着用していない。組織として対策を講じるべきだ」と断じている。

 MTAでは3月以来、128人がコロナ禍で死亡。職員の4分の1が感染したという推定もある。

写真はイメージ(Photo: Yurika Fukagawa / 本紙)

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