低所得者にコンピューターのコーディングを教え、高賃金の仕事に就かせることを目的とする非営利団体「パースート」の活躍が注目を集めている。amニューヨークが20日、報じた。
クイーンズ区ロングアイランドシティに本拠を置く同団体は、ジュカイ・シューさんらが2011年に創設。毎年約140人がこのプログラムで学んでおり、修了者の85%がツイッターやウーバーに就職する。参加者の当初の平均年収は1万8000ドル(約186万円)。修了後には、これが8万5000ドル(約880万円)に跳ね上がる。 ハイテク業界就労者の81%が大卒だという状況下、参加者の半数強は学士号を持たない。それでも、修了後、大卒者と同等の給与を得ることができるという。
「金銭的理由で、大学を続けられなくなった」と言うのはチャック・オコンコさん。6月に修了後、パスートの先輩数人が働く金融機関に職を得て、今では6桁に近い年俸を稼ぐ。「教育もコネもなく、パースートがなければハイテクの世界に入るのは不可能だった」と振り返る。
低所得者を優先的に受け入れ、参加者の多様性にも重きを置く。
同区フラッシングで育ったシューさんは、ハーバード大学で国際開発を学び、軍隊生活の経験もある。今月から新たに受け入れた参加者は完全遠隔授業。「こんな時代だから、我々の仕事の重要性は増す」と前を向いた。