美術館のファサードや外壁利用し展示  コロナ禍に安全で無料の芸術鑑賞

 ニューヨーク市の美術館や文化施設で、建物正面のファサードや外壁スペースを使った芸術作品の展示が行われている。ウォール・ストリート・ジャーナルが3日、報じた。

 マンハッタン区5番街のミュージアムマイルにあるユダヤ博物館のファサードには、言語を表現手段とするコンセプチュアルアーティストのローレンス・ウェイナー氏による、英語、ヘブライ語、アラビア語で「空の星はすべて同じ顔をしている」と書かれた作品が展示されている。メトロポリタン美術館(MET)では、再オープンした今夏、前衛芸術家、オノ・ヨーコ氏が新型コロナウイルスの大流行を受けて制作した新作2作が、セントラルパークに面したファサードにバナーの形で展示された。最近では、市に長年暮らす英国生まれのアーティスト、ジェームズ・ナレス氏による、町の生活を捉えたビデオ「ストリート」を投影している。ブルックリン美術館とブルックリン公立図書館では、ブルックリン区を拠点とするアーティスト、カミーラ・ジャナン・ラシード氏による作品がファサードのバナーで展示され、人々は、館内に入らずに、無料で芸術鑑賞ができる。METのディレクター、マックス・ホライン氏は、「コンテンポラリーアートは、白い立方体のギャラリー(美術館)内に限定されるべきではない」と話している。

写真はブルックリン美術館前(Photo: Yurika Fukagawa / 本紙)

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