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ニューヨーク州の裁判官の定年は70歳。ただし、2年刻みで76歳まで延長を申請できる。ところ、州は最近、申請49件の中46件を拒否した。これにより向こう2年間で5500万ドル(約56億8400万円)の歳出削減を見込めるからだという。ニューヨークタイムズが18日、報じた。
「怒り心頭に発している。引退するつもりは毛頭ない」といきどおるのは、クイーンズの州地方裁判所のビニース・シーガル判事(70)。延長の申込みが拒絶されると、他の9人の判事とともに、「高齢者差別だ」として、ジャネット・ディフィオレ裁判長などを提訴した。
一方、州司法関係者は、クオモ知事による3億ドルの司法歳出削減の一環だと釈明している。
ベテラン判事は年俸が21〜22万ドル(約2170〜2270万円)。49人の定年延長を認めると他の職員324人をレイオフしなければならないという。
これには批判の声もある。州下院司法委員会のジェフリー・ディノウィッツ委員長(民主、ブロンクス区選出)は「パージ(公職追放)に他ならない」と指摘。終身制で定年のないジョン・キーナン連邦裁判官(91)は「『定年70歳は今では50歳になっている』と言ってもよいのに」と同情する。
提訴した10人の判事の弁護士は、年内に有利な判断が下るよう期待する。ディフィオレ氏は「定年延長拒否は断腸の思い」としながらも、具体的なコメントは拒んでいる。

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