6日、トランプ大統領の支持者が議会で起こした暴動に対する米首都ワシントンD.C.警察の対応が、ブラック・ライブズ・マターや人種差別反対の抗議行動に対する反応と比べて手ぬるいとの批判が広がっている。ニューヨークタイムズが7日、報じた。
暴徒に対し、D.C.警察は盾や金属製バリケードで対応。少なくとも52人を逮捕したが、その多くは午後6時以降の外出禁止令に違反したためだった。昨年夏の人種差別の抗議行動に対し、ゴム弾を使用するなど手荒に扱って、平和的に行進する参加者を囲い込み、次々に逮捕していったのとは対照的で、ダブルスタンダード(2重規範)だとの声が上がっている。昨年夏ケンタッキー州ルイビルで抗議に参加し逮捕されたアティカ・スコット州下院議員は「黒人は歩いているだけで逮捕されるが、白人は暴動を起こしてもおとがめなしだ」とコメントしている。
米議会への侵入を許したことに対しても批判の声がある。チャールズ・ラムジー元D.C.警察本部長は「準備がおろそかだった。理解に苦しむ」。マキシーヌ・ウォルターズ連邦下院議員(民主、カリフォルニア州選出)も「4日前に打ち合わせをした際、D.C.警察はテロリストを米議会内に入れないと保証したのに」とツイートし、調査を開始する構えだ。
D.C.警察は、コメントの求めに応じておらず、声明なども発表していない。