デブラシオ政権が19日に発表したデータによると、コロナ禍に、ニューヨーク市のホームレスの死者数が急増していた。ゴッサミストが同日、報じた。
市では、2019年7月から20年6月の間に、前会計年度比52%増の約631人のホームレスが死亡していた。もっとも多かったのは、新型コロナウイルスが市を最初に襲った、昨年4月から6月の間だった。6月までに120人のホームレスが同ウイルスにより死亡したが、そのほとんどがシェルターで死亡しており、路上またはその他の不安定な居住環境で死亡したのはわずか12人だった。大勢が集まって寝泊まりするシェルターでは、ソーシャルディスタンスの確保が困難であるため、市は昨年春の終わりごろから8週間にわたり、1万人のホームレスをホテルに移動させるという緊急措置をとった。市社会福祉局のスティーブン・バンクス局長は、措置がなければ、死者数は遥かに増えていたと推定している。同データは6月までのものであるが、市がゴッサミストに伝えたところによると、7月からこれまでにホームレスシェルターシステム内で同ウイルスにより死亡したのは7人だけで、そのうち秋以降の死者は2人だけだった。シェルターで寝泊まりするホームレスの最大の死因は新型コロナウイルスであるが、全体では薬物使用が最大の死因となっている。