ニューヨーク州のクオモ知事は次年度の予算案の中で、「 州内の雇用状況がコロナ前の水準まで回復するのは2025年以降 」との考え方を示した。ニューヨークタイムズが20日、報じた。
州内の雇用状況は、コロナ前の昨年2月のピーク水準を12.2% 下回る。 特にホスピタリティ業界で働く年収4万ドル以下の雇用の落ち込み が顕著だ。州経済のエンジン、 ニューヨーク市ではコロナで失った雇用の39.4% を回復したにすぎない。 周辺のロングアイランドやウエストチェスター郡の60% 程度と比べて見劣りがする。
州内の雇用状況は、コロナ前の昨年2月のピーク水準を12.2%
こうした中、予算案では、今年の雇用の伸びを5.4%とみる。 昨年の9.9%から激減。「コロナ禍の後遺症として、 ビジネス活動が少数の大企業に集中する傾向がある」と、 中小企業の将来に厳しい見方をしているのが一因だ。 テレワークの浸透によるホスピタリティ業界の低迷継続や州外への 雇用移転も織り込んでいる。クオモ氏は、 小規模企業やレストラン救済目的の税優遇処置を提案する。
クオモ氏はバイデン政権と民主党が主導権を握る連邦議会によるコ ロナワクチンの供給拡大や経済刺激策に期待を寄せている。 歳入不足にさいなまれるニューヨーク州への150億ドルの追加支 援も求めており、訴訟も辞さない構えだ。
クオモ氏はバイデン政権と民主党が主導権を握る連邦議会によるコ