商業用不動産の家賃低下 ディスカウントストア、ファッション関連は青息吐息

 コロナ禍で、市内の商業用不動産の家賃が下落している。ニューヨークポストが26日、報じた。

 大手チェーンストア1057店舗のうち、520店舗が閉鎖したマンハッタン。 不動産仲介大手CBREによると繁華街16カ所の家賃は、昨年比9.9%減の1平方フィートあたり652ドルとなっている。「タイムズスクエアは過去数年来、最低の水準」と指摘するのはカッシン・サバー不動産のモリス・サバーグ社長。「第3四半期になれば、回復基調。あと6ケ月我慢すれば」とここで10年契約をしておくことを勧める。

 鼻息が荒いのがダラージェネラルなどのディスカウントストア。サバーグ社長は「現金給付で販売増を当て込み、店舗数を伸ばしている」と解説する。ターゲットにも同様の動きがみられる他 、歯科を含む医療施設の賃貸は増加しているという。

 一方、ファッション関連は青息吐息。オンラインショッピングが定着しつつあるなか、思い切った店舗展開ができずにいる。オンラインショッピングの返品を店内で受け付けて客足を伸ばしたり、ボノボスのように店舗をショールーム化したりする動きもある。家賃が低下した一等地に移転する「質への逃避」も一部優良店でみられるという。サバー社長は「5番街はなくならない。マジソン街も」と語っている。

Yurika Fukagawa / 本紙

>>> 最新のニュース一覧はこちら <<<

タグ :  ,