おうち時間をちょっと楽しくする 大石育子のくらしごと2月

 

 

おうち時間をちょっと楽しくする 大石育子のくらしごと

 連載3年目となる今年は、ニューヨークで私が愛用している暮らしまわりの「もの」や「しごと」についてご紹介してまいります。自宅で過ごす時間が増えている今、皆さんのおうち時間を充実させる心地よい空間づくりのヒントにしていただけたらうれしいです。

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2月 ロイヤルコペンハーゲン

 ロイヤルコペンハーゲン陶磁器工房(The Royal Copenhagen Manufactory)は1775年、デンマーク王室の保護のもと開窯。東洋の影響を強く受けた手描きの絵柄が有名です。なかでも呉須(青い釉薬)を使った「ブルーフルーテッド」は、デコレーション番号「No.1」が付けられた同社の代表的シリーズ。繊細な唐草模様とレースは、上品かつ豪華で見ているだけでため息が出ます。ブルーフルーテッドが生まれたのは、シノワズリがヨーロッパで流行した時代。和食とも相性が良いため、集めていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。  1908年の発売以来、毎年欠かさず制作されているイヤープレートもロイヤルコペンハーゲンの代表的アイテム。わが家も結婚した年に初めて購入し、それ以来毎年、結婚記念日に1枚ずつ増やしています。毎年集めるのは無理でも、家族の生まれ年や記念の年だけでもいいと思います。それぞれの集め方で楽しんでください。

先月ご紹介した招き猫の写真(わが家の玄関)にもイヤープレートが飾ってあります

 

イヤープレートは価値が高い?

 その年の生産が終わると型版が壊されてしまうイヤープレート。追加生産されないので、年によって高値が付くこともあります。古ければ古いほど高額ですが、人気の有無や状態の良し悪しによっても左右されます。近年で高めなのは1993年と1995年製=右の写真・上=。93年と95年に労働争議があり、生産数が少なかったからなどと理由は諸説あるようです。日本で特に高いのは95年製。競馬の武豊騎手が結婚式の引き出物に買い占めたからともいわれています。最近のもので少し高めなのは2010年のもの=右の写真・下=。白クマは古くからロイヤルコペンハーゲンのモチーフとして使われていますが、この年の絵柄は北極海に溶け出した氷に乗った白クマの親子。地球温暖化に警鐘を鳴らしているように見えませんか?

 

バックスタンプについて学ぼう

~ロイヤルコペンハーゲン・初級編~

 まず、「DENMARK」という文字が入っているか否かをチェックしましょう。ロイヤルコペンハーゲンは2004年から製造拠点をタイに移転しました。以来、本国デンマークで製造しているのは、フローラダニカやブルーフルーテッドのフルレースシリーズなど超高級ラインのみ。イヤープレートもタイ製なので、2004年以降は「DENMARK」の文字が入っていません。写真上は2018年、下は2002年のイヤープレートのバックスタンプです。

 

~Very Berry チーズクリームサンド~

 手軽にできておつまみにもピッタリ、そして見た目も可愛いフィンガーフード。今月は、クリームと果物の甘酸っぱさにクラッカーの塩味が加わって、止まらないおいしさのデザートを作ってみました。

 

【材料(10個分)】

・リッツクラッカー 20枚

◎チーズクリーム

・生クリーム 200~250cc

・キルシュ 小さじ1/2

・グラニュー糖 40~50g

・フィラデルフィアクリームチーズ 200~250g

◎飾り

・ストロベリー、ラズベリー、ブルーベリー 適宜

・ピスタチオ(刻む)

・ピック類(チョコレートなど)

★生クリームとクリームチーズの割合は1:1が基本。グラニュー糖は総重量の10%程度が目安。甘さは各自で調整を。 ★チーズクリームに入れる洋酒はグランマニエやコアントローでもよい。入れなくても可。

 

【作り方】

クリームチーズは冷蔵庫から出して柔らかくしておく。

①ボウルに生クリームを入れ、グラニュー糖とキルシュを加え9分くらいに泡立てる

②室温に戻したクリームチーズと①を合わせて固さを調整し、冷蔵庫で30分以上冷やす

③②を冷蔵庫から出して絞り出し袋に入れて準備し、再び冷蔵庫に入れて冷やす=チーズクリームが完成

④フルーツを適宜な大きさにカットする。クラッカーを2枚用意し、チーズクリームサンドイッチにする。サンドした上の部分にもクリームを絞り出し、ベリー類を飾り付ける。刻んだピスタチオを上から振りかけ、チョコレートをのせる

 

 

今月使ったおすすめアイテム

Cuisinart Smart Stick Hand Blender

59ドル99セント(amazon)

 用途に合わせてアタッチメントを変えれば、「チョップ」「ホイップ」「ブレンド」の3役をこなしてくれるスグレモノ。生クリームや卵白の泡立てはもちろん、マヨネーズもあっという間にできます。鍋の中でポタージュを作りたいときにも重宝。わが家ではコーヒー豆を挽いたり、ナッツを砕いたりもしています。

 

 

筆者:大石育子

インテリアコーディネーター、食空間プランナー、英国式紅茶インストラクター。日本フィンガーフード協会認定講師。食空間プロジェクト(FSPJ)認定サロン、初級ディプロマ発行校Atelier de Ikuko New York主宰。「東京ドーム・テーブルウェアフェスティバル」特別審査部門で2019、2020年と2年連続入選、2020年、テーブルウェア・コーディネート部門入選、特別審査部門・奨励賞受賞。日本クラブカルチャー講座講師。

http://atelierdeikukony.amebaownd.com 

 

 

 

 

 

 

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