イランがウラン濃縮拡大

Published by 共同通信
2019年5月、イランのメディアに公開された同国中部ナタンズのウラン濃縮施設(イラン原子力庁提供・共同)

 【ウィーン共同】イランが核合意で認められていない遠心分離機「IR2m型」を連ねた「カスケード」を稼働させている問題で、核合意の検証に当たるIAEAのグロッシ事務局長は8日、イランが3基目のカスケードに六フッ化ウランのガスの注入を始めたと加盟国に報告した。関係筋が明らかにした。バイデン米政権に経済制裁の解除を迫る圧力とみられる。

 イランはIAEAに対し、ウランを5%に濃縮するため中部ナタンズの地下施設でカスケード6基を設置する計画を通告していた。IAEAはイランが昨年11月と今年1月にそれぞれ1基への六フッ化ウランの注入を始めたことを確認した。