香港民主派勢力の一掃決定

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11日、香港の広場で掲げられる中国国旗と香港の旗(ロイター=共同)

 【北京共同】中国の全国人民代表大会(全人代=国会)は11日、香港の選挙制度見直しに関する決定案を採択した。共産党・政府に批判的な民主派勢力を政治の舞台から一掃する狙い。習近平指導部が政治制度に直接介入したことで、香港に高度の自治を保障した「一国二制度」の変質が鮮明になった。

 昨年の香港国家安全維持法(国安法)施行に続く統制強化。1997年の英国から中国への香港返還以来、掲げてきた「普通選挙」が実現する可能性はほぼなくなった。米欧を中心に国際社会の反発が広がるのは必至だ。

 選挙制度見直しは親中派が常に政界の圧倒的多数を占める仕組みを整える方針だ。