州下院、弾劾調査着手を決定
四面楚歌のクオモ知事
ニューヨーク州下院は11日、クオモ知事に対する弾劾調査着手を決定した。12日付ニューヨークタイムズが報じた。
下院はこの日緊急会議を開き、セクハラ疑惑や高齢者施設におけるコロナによる死者数の過小報告事件などの不祥事に関し、広範囲な調査権限を司法委員会に付与した。同委員会は、証人に対する聞き取り、各種文書の召喚、証拠の分析などを行う。
この日はまた、上下州両院の民主党議員の約40%に当たる、59人が 辞任を求める声明文を出している。さらに知事公邸におけるセクハラ告発を巡り、オルバニー市警察は州警察から「犯罪に匹敵する可能性がある」旨の報告を受けたことを認めている。ニューヨーク市のデブラシオ市長も「知事失格。ことは単純だ」とコメント。セクハラ告発に関しては、すでにジェームズ州司法長官が別途調査を開始している。
民主党のクオモ氏と上下両院の多数を閉める民主党議員との関係は必ずしも良好ではない。特に2018年に躍進した党内進歩派は、高額所得者に対する増税や司法改革に二の足を踏むクオモ氏を信頼していない。クオモ氏がおごり高ぶった態度を示し、時として脅迫や復讐めいた戦術を使うことも不評だ。ここにきて、鬱積していたものが一気に吹き出した感がある。
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