大麻取り締まりの人種格差是正を
娯楽用大麻合法化のもう1つの狙い
ニューヨーク州で21歳以上の成人による娯楽用大麻の使用合法化が現実味を帯びてきた。42億ドルのビジネス創出だけでなく、大麻取り締まりの人種格差是正という狙いがある。25日付ニューヨークタイムズが報じた。
合法化法案が可決すると、3オンスまでの大麻所持が罰則の対象外となる。2018年の集計によると、少量の大麻所持で逮捕されるヒスパニック系のニューヨーカーは、白人の5倍。黒人では同15倍となっている。合法化は、この不均衡を解消することになる。税収の一部を投入し、薬物乱用で荒廃した地域の再生も目指す。バッファロー市選出のクリスタル・ピープルズ=ストークス州下院議員は「税収増加よりも、それを地域再生に使うことに意義がある」とコメント。「被害を受けてきた住民に投資することになるからだ」と続けた。
娯楽用大麻は最近、ニュージャージー州でも合法化されており、その動きがニューヨーク州にも波及したかたち。法案では、ラウンジのような大麻の使用施設も許可される。自分で使うことを目的に、大麻を6株まで栽培することもできるようになる。ただし、法案が議会を通過しても、娯楽用大麻が販売されるまでには、1年以上かかる見込みだ。
27日、ニューヨーク州クオモ知事と州議会議員は、嗜好用大麻の使用を合法化する法案に正式に合意した。
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