「ワクチン接種者は感染しない」
CDC局長の問題発言
米疾病管理予防センター(CDC)のロシェル・ウォレンスキー局長が先月、「ワクチン接種者は新型コロナウイルスに感染しない」と発言したことが物議を醸している。1日、ニューヨークタイムズが報じた。
3月29日のテレビ番組「レイチェル・マドー・ショー」に出演した同局長は、モデルナおよびファイザーのワクチンの1回目の接種後の予防効果が80%で、2回目の接種後には90%に達するとのデータを挙げ、「ワクチン接種者はウイルスに感染しないし、人に移さない」と断言した。
同局は先月、ワクチン接種者にマスクの着用や未接種者との集まりをできるだけ控えるなどの予防措置を呼び掛けていたが、局長の発言はこれと矛盾する。また、ジョンソン&ジョンソンとアストロゼネカのワクチン接種者を中心に、接種後の感染が確認されていることや、ワクチンの効果が疑わしい変異種が存在することから、ワクチンの予防効果は完全ではないと科学者らから批判の声があがっていた。 これを受けCDCの広報担当は4月1日、「局長はおおまかな話をしただけ。ワクチン接種者でも、ウイルス感染の可能性はある。」と、発言を擁護した。
ピッツバーグ大学ワクチン研究センターのポール・デュプレ所長は、「ワクチン接種者が感染するのは難しいが、感染しないなどとは考えないように」と警告している。
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