元受刑囚の選挙権を即時回復へ
NY州知事、州法案に署名
ニューヨーク州のクオモ知事(民主)は4日、仮釈放された元受刑囚の選挙権を即時に回復する州法案に署名した。州法は同日、発効した。CNNが5日、伝えた。
これまでは、選挙権を回復するまでに4〜6週間を要した。今回の州法では、矯正局の職員が元受刑者を釈放する際、選挙人登録書類を手渡すとの定めが盛り込まれている。民主党が上下両院の多数を占める州議会は4月、同法案を通過させていた。
共同提出したダニエル・オドネル下院議員(民主)は声明文で「選挙権の制限が長い間、有色人種を政治から締め出し、黙らせる手段として使われてきた」とコメント。「住民代表を公正に選出するために一歩前進した」とも述べた。
ニューヨーク大学、ブレナン・センター・フォア・ジャスティスのショーン・モラレス=ドイル氏は「選挙権を剥奪された元受刑囚の4分の3は黒人かラテン系だ」と指摘。「選挙権を自動的に回復することで、ジム・クロウ法(人種差別的な南部の旧州法)の名残を消し去る」と評価した。
西部・ワシントン州でもインスリー知事(民主)が同様の州法に署名しており、バージニア州のノーサム知事(民主)も3月、元受刑囚の市民権を即時回復させた。共和党が優勢な州では、選挙権を制限する動きがあるのと対象的だ。
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