数百万人、依然として定職なし
ワクチン接種で雇用は回復途上

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米国の労働市場は崩壊し、1ヶ月で2千万人以上の雇用が失われた。ワクチン接種の進展や経済再開などで雇用は回復途上にあるとはいえ、依然として数百万人もの米国人が定職に就けていない。CNNが6日、報じた。
パンデミック(世界的大流行)の影響により、低所得者や女性のほか、ヒスパニック、黒人の労働者を中心に失業者が続出した。ただ、最近の民間調査によれば、4月の雇用者数は97万8千人で、3月の91万6千人を上回ると予測。ゴールドマン・サックスなども雇用者数が増えるとの見通しを立てている。
労働局の発表によると、最新の週間失業保険申請件数は49万8千件に減少。パンデミック中に50万件を下回ったのは初めてという。失業保険の申請件数自体は、パンデミック前の2倍以上の水準を維持しているのに対し、先週の申請件数はエコノミストの予想を4万件以上も下回った。
一方、製造業では労働者の確保に腐心しているとの実態も報告されている。キャピタル・エコノミクス社の上級エコノミスト、アンドリュー・ハンター氏は「雇用の増加は、特に最近の財政出動による需要の増加を考えると、予想していたほど強くなく、人手不足の報告が広まりつつあることが雇用を制約し始めていることの表れではないか」と指摘する。
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