グリーンカードの当選者、発表
バイデン政権の移民政策後、初めて
米国務省は8日、2022年の「移民多様化ビザ抽選プログラム」(グリーンカード・ロッタリー)の当選者を発表した。移民政策に対し厳しい姿勢を貫いたトランプ政権の後、バイデン大統領が移民政策を転換してから初めての発表となり、新たな意味を持つ。CNNが同日、伝えた。
このプログラムは移民の少ない国の市民を対象とし、5万5千件の永住権を発行するもの。米国内外在住の日本人にも広く知られており、日本人からの応募も毎年、一定数に上っている。
バイデン氏は1月の就任当日に「米入国に関する差別的禁止の撤廃」に関する大統領令に早速署名して、政策を転換。トランプ氏の大統領布告9645号などを無効にした。ビザを扱う国務省領事局のホームページには「バイデン大統領の布告に基づき、前政権下で移民ビザ申請を却下された申込者の見直しを実施する」との記載が盛り込まれている。
トランプ氏は2017年、イスラム教徒が多数を占める一部諸国などからの渡航を規制する布告9645号を発令。対象国はチャド、イラン、リビア、北朝鮮、シリア、ベネズエラ、ソマリア、イエメンの8カ国で、様々なレベルの制限を設けた。
国務省の統計によると、トランプ政権による不寛容な移民政策下で、17年~19年にかけて、数万人分の移民ビザ申請が却下されたという。
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