イエローキャブ「準備始めた」
NYの経済再開、タクシーにも波及
新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けていたニューヨークのタクシー「イエローキャブ」を巡り、市当局は「街に出る準備を始めている」と発表した。ワクチン接種が進み、市が掲げる経済再開に向けた動きが、NYの象徴であるイエローキャブの動向にも波及している。ウォール・ストリート・ジャーナルが10日、報じた。
市のタクシー部門関係者によると、クイーンズ区の当局検査施設で、市が営業許可の証明として発行する金属製の盾「タクシーメダリオン」を設置するタクシーの数がここ数週間で増加しているという。パンデミック(世界的大流行)を受け、多くのタクシー運転手は、年間数千ドルに上る保険料などのコストを節約するため営業を取りやめていた。この間、メダリオンは設置されず当局が保管していた。
NYのタクシーは運賃収入の大半をマンハッタンとJFK、ラガーディア両空港からの利用者客に依存。昨春、1日の平均運賃収入は360万ドルから11万9千ドルと97%激減した。その後も、コロナ前の75%から85%の水準で推移している。
昨年3月から休業している71歳のモハメド・イスマイルさんはこの間、社会保障による収入と失業手当で暮らしてきた。今後について「すべてが正常になったら、仕事に戻るよ」と話す。 関係者は、観光客が増え、ビジネスマンらがオフィスに戻る数ヶ月後には、さらに多くのタクシーが戻るとみている。
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