難病ALSの進行抑制に効果

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共同通信
iPS細胞を使った創薬のイメージ

 慶応大は20日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って有望な既存薬を探し出し、全身が動かせなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の患者への臨床試験(治験)で病状の進行を約7カ月遅らせる効果を確認したと発表した。

 患者のiPS細胞で病気を再現し、効果が高い薬を見つける「iPS創薬」の手法を活用。チームは「世界で初めてiPS創薬の有効性をはっきりと示した」としている。

 チームは患者の血液細胞からiPS細胞を作製し、神経細胞に成長させ、1232種類の既存薬を加えて効果を調査。安全性などを勘案して、パーキンソン病の薬「ロピニロール塩酸塩」を候補に選んだ。