州高裁、ホームレスの求めを却下
ダウンタウンのホテルへの移管差し止め請求
アッパーウエストサイドのホテル「ローレンス」に収容されていたホームレス3人が、ダウンタウンにあるホテルへの移管の差し止めを求めていた裁判で、州高裁は3日、求めを却下する判決を下した。4日付、ニューヨークタイムズが報じた。
コロナ下で、市はホームレス9000人をホテルに収容。79丁目とアムステルダム・アベニューにあるローレンスには男性300人が昨年7月から住んでいた。周囲の住民から、徘徊する、麻薬を使う、公衆で小便をするなどの苦情の声があり、地域団体が金融街のホテルに移管するよう市に圧力を掛けていた。ダウンタウンの地域団体は、この移管を阻止しようと裁判を起こしている。
3日の判決は、原告3人がすでにホテルから去り、定住できる住居を確保したという理由に基づいている。現在ローレンスに住んでいるのは68人に過ぎない。市ホームレスサービス局は「われわれの判断と戦略が正当化された」と判断を歓迎。原告の弁護士、マイケル・ヒラーさんはこの決定でローレンスの現旧住民約50人が近所で得た職を失うと非難している。ただし、州最高裁判所に上告するかはコメントを控えている。
市のシェルターを利用するホームレスの独身男性は約2万1000人。コロナ前の1万9000人から増加している。ホテルの使用が呼び水になったと考えられている。
→ 最新のニュース一覧はこちら←