NY公立校で、LGBTQ教育 社会科教材として新たに導入

 

 

NY公立校で、LGBTQ教育

社会科教材として新たに導入

 

2019年のNYプライドパレード(Photo: Kazuyoshi Konishi / 本紙)

 

 ニューヨーク市の公立校で、LGBTQの歴史や関係人物などを紹介する社会科の教材が新たに導入される。LGBTQ差別を理由に米国政府を訴えた最初の人として知られるフランク・カメニーら、ジェンダーなどに関する規範を打ち破った人々のストーリーが20編紹介されている。チョークビート(非営利の教育報道機関)が8日、伝えた。

 市の教育部門のほか、市博物館、NY公共図書館、NY歴史協会、国立公文書館が共同で2年近くかけて作成。「Hidden Voices: LGBTQ+ Stories in United States History」と名付けられた。

 LGBTQ教育を義務付ける改正法案は2017~18年の議会に提出されたものの、採決されなかった。今回の市の決定は、義務化ではないため、教員は必ずしも新学期から教材を使う必要はない。ただ、作成にあたった関係者は、教材が広く普及し、NY州内の学校区で使用されるのを望んでいる。

 全米の学校では、LGBTQの歴史はあまり教えられていない。関連団体による2019年の調査によると、学校でLGBTQの歴史や人物、出来事について肯定的な表現を教わっている人は20%以下。LGBTQの歴史を教えることを法的に義務付けているのは、ニュージャージー、コロラド、イリノイ、カリフォルニアの4州にとどまっている。


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