妻子6人殺害で主文後回し

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共同通信

 2017年に茨城県日立市で妻子6人を殺し、自宅アパートに火を付けたとして、殺人や非現住建造物等放火などの罪に問われた無職小松博文被告(36)の裁判員裁判判決で、水戸地裁の結城剛行裁判長は30日、主文を後回しにして判決理由の朗読を始めた。求刑は死刑。

 弁護側は、被告が起訴後に心不全などで倒れ後遺症で事件の記憶を失ったため、訴訟能力がないとして公訴棄却を求めた上で「事件当時も心神喪失または心神耗弱状態で殺害の故意もなかった」として無罪を主張していた。

 検察側は「出頭直後から殺害行為を具体的に供述しており動機なども合理的」とし、完全責任能力があったとしていた。