ハイチ大統領暗殺首謀者を逮捕
混迷深まるハイチ
ハイチのモイーズ大統領が7日に暗殺された事件で、警察当局は11日、ハイチ生まれ、フロリダ在住の医師、クリスチャン・エマニュエル・サノン容疑者(63)の逮捕を発表した。今回の暗殺事件の首謀者とみられている。 12日付、ニューヨークタイムズが報じた。
シャルル警察長官によると、サノン容疑者は6月に自家用機でハイチに到着し、ベネズエラの警備会社を雇った。シャルル氏は「当初はサノン容疑者の警護が目的だったが、後に変更になった」と発言。傭兵を使って政権転覆を目論んだとの見方を示唆した。サノン容疑者は2011年にユーチューブにビデオを投稿。ハイチの政治家は腐敗していると批判し「私が実権を握れば、『金や石油はどうするのか』といった質問に答えなければならなくなる」と訴えていた。
ハイチの混迷は深まる一方だ。ジョゼフ暫定首相は米国政府に派兵を要請したが、米国政府は応じていない。代わりに7人の専門家を派遣。治安や捜査面で協力する意向だ。一方、ハイチ議会はランバート上院議長を暫定大統領に指名して新政府樹立を求める。銃弾を受けフロリダ州マイアミの病院で手当を受けているマルティス大統領夫人の「国民を路頭に迷わせるわけにはいかない」とする肉声がツイートされたが、米国大使館には亡命を求める市民が詰めかけている。
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