ありふれた日常、突然争いに変化
無差別襲撃事件、広がる不安と懸念
ローワーマンハッタンの銀行で起きた無差別襲撃事件が、市民の一部を不安に陥れている。1分にも満たない映像は、ありふれた日常が突然、生死をかけた血みどろの争いに変化していくシーンを映し出す。ニューヨークが新型コロナウイルスの感染拡大期を脱し平穏な生活に戻る過程で、犯罪が増加するのではないかとの懸念を抱かせる。ニューヨーク・タイムズが18日、伝えた。
ニューヨーク市警は18日、殺人未遂と暴行容疑でヨンカーズに住むアーロン・ガルシア容疑者を逮捕した。調べでは、ガルシア容疑者は15日、銀行のATMで順番待ちをしていたミゲル・ソロルザノさんの足の甲に向かって、突然手斧を振りかざした疑い。防犯カメラには、ガルシア容疑者が何度も襲いかかり、リュックで身を守ろうとしたソロルザノさんが必死に格闘する様子が映っていた。取材に対し、ソロルザノさんは「クレイジーだ」と述べるにとどめ、襲撃事件についての説明は避けた。
同じ日、市内ではアジア系住民に対する傷害事件が2件起きた。秋に控えた市長選では、コロナでの犯罪激増への対処が最大の争点となり、元警察官のエリック・アダムス氏が民主党の予備選に勝利。アダムス氏はツイッターで、今回の襲撃事件に関し「罪のない市民を保護し、こうした事件を防ぐことが当面の目標であるべきだ」と指摘した。
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