料理配達員の労働条件改善
NY市議会が全米初の条例案可決
ニューヨーク市議会は23日、料理配達員の労働条件を改善する複数の条例案を可決した。ドアダッシュ、ウーバーイーツなどのスマホアプリを使う配達員が対象となる。24日、ニューヨーク・タイムズが報じた。
コロナ蔓延でレストランが閉店する中、料理配達員が活躍した。ただし、労働条件は過酷。交通事故の危険にさらされており、今年だけで9人が死亡したという。悪天候にさいなまれることもしばしば。熱帯低気圧アイダが襲来した際には、腰まで水に浸かりながら自転車をこぐ配達員の姿が見られた。
自転車が盗まれたり暴行を受けたりすることもある。
活動家グループ「ワーカーズ・ジャスティス・プロジェクト」などの調査によると、こうした配達員の実質賃金はチップ込みで時給12ドル21セント。チップを加味しないと7ドル87セントに過ぎない。レストランが営業を再開してからはチップは湿りがち。自転車やスマホなどの業務用品は全て自前だ。自分自身の生活を支えるために連日10時間は働くという配達員もいる。
今回可決した条例案は配達員に対する搾取的行為を禁止するなど、労働条件を改善するもの。配達員に焦点を当てた条例案は全米初となる。デブラシオ市長はこの条例案を支持しており署名する意向だ。
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