NY刑務所、今年12人目死者
職員欠勤で人員不足続く
今年に入り、ライカーズ島にあるニューヨーク市刑務所で死亡者が続出している。22日には12人目となる24歳の男性が死去した。背景には、刑務所の職員が人員不足の危機に見舞われており、収容者への食料や医療などのケアが行き届いていない点がある。ニューヨーク・タイムズが同日、報じた。
ステファン・カドゥさん(24)は、ライカーズ島の刑務所北側に停泊している浮動式の刑務所用はしけ「バーノン・C・ベイン・センター」に収容された後に死亡した。市矯正局は、死因を調査中としている。矯正局のビンセント・シラルディ長官は声明で「拘束中の死亡事故がまたしても発生したことに胸を痛めており、この悲痛な傾向を止めようと決意している」と強調。再発防止に向け、全力を尽くしているとの認識を示した。
現在、矯正局職員の約3分の1にあたる約2千人が常時欠勤。職員の目が届かないため、刑務所内では暴力も横行しているという。デブラシオ・ニューヨーク市長は22日の会見で、出勤していない職員を批判した上で、組合が「この問題の根源だ。仕事をする意欲を失わせている」と非難した。デブラシオ氏は2017年6月を最後に、ライカーズ島を訪れていない。組合側はデブラシオ氏に対し、ライカーズ島を訪問するよう求めるとの声明を出した。
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