有給休暇取得で労働者間に格差
パンデミック後に浮き彫り
新型コロナウイルスの感染拡大、パンデミックの影響で、有給休暇を提供する企業が増加したものの、数百万人もの人が取得できていない実態が明らかになった。大企業の多くは制度の改善に努めた一方、低賃金のパートタイムや時間給の労働者は依然として、そのメリットを享受できておらず、労働者間の格差が浮き彫りになっている。ウォール・ストリート・ジャーナルが27日、伝えた。
民間調査によると、パンデミックが始まってから19カ月以上が経過した今、多くの大企業は従業員のニーズを一段と満たすべく、有給休暇の取得拡大に取り組んでいる。ことし3月時点で、病気になった家族を看護するために有給休暇を取得した企業の従業員は23%に上った。前年同月の20%から3ポイント上昇しており、多くの従業員が有給休暇を利用できるようになったことが裏付けられている。
ただ、中小企業で働く人のほか、低賃金のパートタイム労働者と時間給労働者の多くは、有給休暇も病欠も取得できていない。政府の最新データによれば、全米の民間企業のうち、10%にあたる高所得層の社員は95%が有給休暇を取得した。一方、同じく10%の低所得者層では、有給休暇の取得率は33%にとどまっている。
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