櫻井本篤氏叙勲 「日米相互理解促進および日米文化交流に貢献」 在ニューヨーク日本国総領事館

 

 

櫻井本篤氏叙勲 「日米相互理解促進および日米文化交流に貢献」

在ニューヨーク日本国総領事館

 

左から櫻井氏、山野内大使(Photo: Kaoruko Moyama / 本紙)

 

 在ニューヨーク日本国総領事館は6日、マンハッタン区の大使公邸で、令和3年春の叙勲で旭日中綬章を受章した櫻井本篤氏への叙勲伝達式を開催した。

 櫻井氏は東京大学法学部を卒業後、三菱商事に入社。米国三菱商事社長を経て、民間出身で初の在ニューヨーク総領事・大使を務めた。38年に及ぶ商社勤務で培った国際経験と豊富な人脈を生かし大使として日米交流活動に大きく貢献した。今日ニューヨーク最大の日本関連イベントとして定着したジャパン・デーを立ち上げたのも同氏。優れた経営感覚を持って総領事館のサービス改善や職員の意識改革などにも取り組んだ。

 ニューヨーク日本商工会議所会頭を務めていた際は、ハリケーン・カトリーナ被災者支援活動や、家庭での緊急事態対策ガイドブックの日本語訳作成と日系コミュニティへの無料配布など、従来の商工会議所の枠組みにとらわれない活動を行なった。110年以上の歴史を持つ米国NPO法人ジャパン・ソサエティーでは、初の日本人理事長に就任。リーマン・ショック後で基金が大幅に減少していた財務状況を黒字化させることに成功した。東日本大震災直後には「東日本大震災支援金」を立ち上げ、米国の民間非営利団体のなかで最も多い1,400万ドル以上の募金を集め、続く熊本地震・台風19号(Typhoon Hagibis)の際も迅速に支援基金を立ち上げるなど、災害復興に広く貢献した。日米相互理解促進功労及び日米文化交流功労の功績により、今回の叙勲となった。

 山野内勘ニ大使はスピーチの中で、櫻井氏のこれまでの経歴や数々の実績を紹介。領事館の業務・意識改革のエピソードに触れた際には「ビフォーサクライ・アフターサクライと言えるほど、就任前後で大きい変化と改革を領事館にもたらしていただいた。領事館の今日があるのは櫻井さんのおかげだ。」と称えた。

 櫻井氏は「私が日米交流のために貢献できたことがあったとしたら、とても精力的にスマートに日米交流に取り組む人たちの応援者(cheerleader)だったこと。」と述べ、「この旭日中綬章は、そういった人たち、三菱商事や在ニューヨーク総領事館、ジャパンソサエティーで働く人たちを代表して受け取りたい。」と感謝の意を述べた。

 

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