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パウエル元米国務長官が死去、84歳コロナ合併症で
「黒人初の米国務長官。国家安全保障の父」

コリン・パウエル元米国務長官が18日、メリーランド州の陸軍病院で死去した。84歳だった。死因はコロナ感染に伴う合併症。ワクチンを完全接種していたが、多発性骨髄腫で治療を受けており、免疫機能が低下していた。ニューヨーク・タイムズが同日、伝えた。
ニューヨーク・ハーレム生まれ。両親はジャマイカからの移民だった。サウスブロンクスで育ち、地元の高校を卒業後、ニューヨーク市立大学で地質学を専攻。成績は「C」クラスの、平凡な学生だったという。大学の予備役将校研修隊プログラムを通して陸軍入隊。ベトナム戦争での功績などで、階級を駆け上がった。レーガン政権下で大統領補佐官、ブッシュ(父)およびクリントン政権下で統合参謀本部議長を歴任。1991年に始まる湾岸戦争を指揮した。その後、ブッシュ(子)政権下で黒人として初めて国務長官の職に就き、2003年国連安全保障理事会でイラクのフセイン政権が大量破壊兵器を隠し持っていると演説。イラク戦争が始まった。
04年に辞してからは公職に就いていない。08年の大統領選挙ではオバマ上院議員(当時)支持を表明した。
07年のインタビューで、「問題解決者。自分なりの視点を持っているが、イデオロギーに固執しない。情熱的だが狂信的ではない」と自己評価。国連での演説については、履歴の「汚点」としながらも、「他人の判断は気にしない。私は、最善を尽くして成功した軍人として自分を判断したいだけだ」と語っていた。
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